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保育士を辞めたい…よくある理由や解決策・退職までの流れも紹介

保育士を辞めたい…よくある理由や解決策・退職までの流れも紹介

保育士の資格を取得し、実際に現場で働いていく中で、「やっぱり辞めたい…」と思う瞬間がある方は少なくありません。

辞めたくなるきっかけや理由はもちろん人それぞれですが、この記事では保育士の皆さんが「辞めよう」と思うきっかけと理由の多いものをご紹介いたします。そしてその状況をどのように解決させるか、退職に向けての行動方法もお伝えいたします。

自分だけが悩んでいるわけではありませんので、ぜひ参考にしながら現状を変える手助けになれば幸いです。

保育士を辞めたい人はどれくらいいる?

保育士という仕事に誇りをもっている人でも、辞めたいと考えるときはあります。その理由はさまざまですが、保育士だからこそよくある悩みや、しんどさ、辛さというものは存在します。

辞めたくなっている人の中でも「なんとなく辞めたいな」という人は、保育士以外の仕事をしている人でも非常に多く、逆に絶対に辞めたくないと思いながら働いている人の割合の方が少ないでしょう。

現状、辞めたいという気持ちを抱えながらも働いている人が多いですが、その中でも早急に「辞める」決断をすべき人がいます。それは、身体や心に無理をきたしている場合です。

身体や心に無理をきたしているなら早期に辞めるべきです

少ししんどいから、辛いから、という理由であれば解決するために行動を移すなどの方法があります。しかし自分の身体や心に無理をきたしており、病んでしまっているなどの場合は早急に「辞める」決断をするべきです。身体や心が健康であることが一番大切であり、自分自身を大切にすることに繋がります。

「保育士という仕事を続けたいと思っている」もしくは「今辞めてしまうと迷惑をかけてしまう」などの理由で決断できないという人も、多いかと思います。しかし、自分の人生は自分のものであり、自分の人生の責任は自分しかとることができません。

職場を変えることで、心身ともに健康で楽しくやりがいをもって働き続けることができることもあります。今のまま働き続けると、うつ状態になってしまう恐れもあるので、「周りに迷惑をかけることは悪いことだ」と思いすぎず、勇気を出してみて一歩踏み出してみましょう。

保育士を辞めた後の選択肢には何がある?

保育士を退職した後に、どのような道に進むべきか悩む人も多いでしょう。そこで退職後のキャリアについてまとめてみました。

別の保育園・保育施設に転職する

保育士の仕事が好きな場合は、保育士を辞めるのではなく「新たな職場」を探しましょう。まずは、自分にとって何が嫌で退職したのかをを自分自身の中で明確にすることが大切です。そしてその問題をクリアしている職場を探していきましょう。そうすることで自分にあった職場を見つけやすくなります。求人情報や待遇面の確認はもちろんですが、面接時の対応や園長先生、職場の先生方と合いそうかどうか、また職場の雰囲気なども自分の目で確認することで最終的に自分に合っているのかを判断するようにしましょう。

保育園だけではなく、保育士が活躍できる場は今はたくさんありますので、ぜひ求人情報を確認してみてくださいね。

また保育士でない職業であっても、近年は保育士の資格を活かすことができる職場はたくさんあります。例えばベビーシッターや幼児教室、学童保育や児童養護施設、託児所などが挙げられるでしょう。保育士の経験を活かすことができ、即戦力として求められますので働きがいのあるお仕事です。

また、自治体によっては、保育士の転職や復職サポートも行っていますので、自治体に問い合わせてみるのも良いかもしれません。

保育士を辞めて異業種に転職する

異業種へチャレンジしてみるのも良いでしょう。保育士の仕事は、企画力やエンターテイメント性、観察力や芸術性、そして発想力などといったあらゆる能力を持っていないと成り立たない仕事と言われています

そのため、保育士以外のお仕事に就職できるのか不安という方にとっても、保育士として培った能力はさまざまな仕事で活かすことができます。特にサービス職や営業職、事務職などは、保育士として働いていた人にとって、働き始めると馴染みやすく働きやすいお仕事でしょう。

ハローワークの職業訓練を受ける

職業訓練とは、キャリアアップのために必要な知識やスキルを身につけるための公的な就職支援制度のことを指します。正式名称は「公的職業訓練」ですが、単に「職業訓練」と呼ばれることが多く、「ハロートレーニング(ハロトレ)」という愛称で呼ばれることも多いです。

受講費は原則無料とされており、さらに受講中は生活費として金銭的な支援を受けられるなど、求職中の方にとってメリットの多い制度です。職業訓練は基本的に無料で受講することができるので、勉強をして資格を取得した人にとってはとても嬉しい制度ですよね。

ただし、受講費以外のテキスト代や試験の受験料などは自己負担となる他、長期コースについては受講料が発生することがあります。また、職業訓練は平日の朝から夕方までカリキュラムが組まれているため、訓練を受けながら「働いて生活費を稼ぐ」ことが難しいとされます。そのため職業訓練受講中は、所得補償として失業手当や職業訓練手当が支給されます。退職してからも安心しながら受講することができるのが最大の特徴です。

職業訓練には、主に離職者訓練(公共職業訓練)と求職者支援訓練の2種類があります。

離職者訓練は、雇用保険の受給資格のある方(正社員などのフルタイム労働者、そのほか一部のパートタイム労働者など)、求職者支援訓練は雇用保険の受給資格のない方(主婦やフリーランスなど)を対象にしています。

職業訓練はさらに、実施機関によって国や都道府県などの公的機関が行う施設内訓練と民間事業者が行う委託訓練に分かれます。施設内訓練はものづくり系の科目、委託訓練はサービス系の科目を中心に提供しています。医療・介護・保育・美容系の科目は、委託訓練に分類され、民間の訓練校に通うことになります。

職業訓練を受けるための要件

職業訓練を受けるには主に次の受講要件を満たす必要があります。

1. 受講開始日前1年以内に職業訓練を受けていない方
2. ハローワークで求職の申し込みをしている方
3. ハローワークから受講のあっせん(受講指示、受講推薦)を受けられる方

これ以外にも、年齢や学歴、保有資格に関する要件が定められている場合もありますので、個別にご確認してみてくださいね。

職業訓練を受ける際の流れ

では職業訓練を受けるためには、どのようにするべきなのか。職業訓練を受ける流れについてご紹介いたします。

① ハローワークで求職の申し込みを行う

まずはハローワークの窓口で求職の申し込みをし、職業相談を行います。

このときに職業訓練を受けたい旨を伝え、どのコースを受講するか相談しましょう。これまでの経験やこれからやりたいことをきちんと伝えると、職業訓練を必要とする理由や就業への前向きな姿勢が伝わりやすくなります。

ハローワークの窓口では、応募受付中の講座について入校案内などの資料をもらうことができますので、お住まいの自治体で希望のコースが開講されていない場合であっても、ほかの自治体で開催されているコースに申し込むことも可能です。

なお、締め切り直前は窓口が混雑するため、初回の相談は日時に余裕をもって行うようにしましょう。

② 受講申込書をハローワークに提出する

受講申込書に必要事項を記入し、ハローワークの窓口に提出します。職業訓練は申し込んだすべての人が必ず受講できるというものではありません。受講申込書をもとに、まず書類選考が行われますので、申込書には志望動機も含めてしっかりと記載するようにしましょう。

③面接、筆記試験などの選考を受ける

書類選考に加えて、面接や筆記試験が行われる場合もあります。面接では受講の動機や就業への意欲をしっかりと相手に伝えられるように、準備を早めにしておきましょう。

④合格者向けの説明会に出席し「受講のあっせん」を受ける

選考に合格した方には合格通知書と提出が必要な書類一式(誓約書、受講届、通所届など)がお手元に届きます。その中には合格者向け説明会(オリエンテーション)の案内が入っています。この説明会は非常に重要で、欠席すると「受講する意思がないもの」とみなされてしまいますので、必ず出席するようにしましょう。

この説明会で受講指示書または受講推薦書を受け取り、これをもって「ハローワークから受講のあっせんを受けた」ことになります。

保育士を年度途中で辞めることは可能?

保育士は他の一般的な企業と少し違い、「退職に関する意思」を確認される機会があります。

各施設によって少し時期は異なりますが、早ければ6月に、遅くても10月までには来年度の働く意思を聞かれる機会があります。そのため、退職の意思がある場合はここで伝えるという場合が非常に多いです。その返答をもとに、来年度の採用を行う施設がほとんどとなっています。

そのため進退は早めに聞かれるにもかかわらず、「退職するのは3月末というのが当たり前」という風潮がある場合もあるでしょう。

しかし、実際にはいつ「辞める」ことも可能です。人間関係で苦しんでいるなど体や心に無理をきたしている場合は無理をせずに、早めの退職を選択するべきです。

一番適切な辞める時期は、「辞めようと自分が強く決断できた時」と言えます。もちろん安易に決めていいものではありませんが、自分で悩み考え判断を下すことができた時。それが一番、正解と言える時期です。

ただ現状の職場で働くことに対して心身の苦痛を感じているわけではないという場合は、年度末となる3月末に退職することをおすすめします。

保育士を年度途中で辞める際の注意点

一般企業で勤務している場合は2ヶ月前に退職の意思を伝えれば基本的に問題ありませんが、保育士はなるべく早く決まった時点で伝えるようにしましょう

というのも、特に「担任としてクラスを受け持っている」という場合は3月末までは辞めることができないという雰囲気があるのが現状です。また受け持っている子どもたちの引き継ぎをしっかりと行う必要があります。

そのため、転職先が決まった段階で早急に園長先生に伝え、今後の引き継ぎ方法など含めて相談を行いましょう。もし園長先生に伝えることが厳しい場合は、まず信頼できる先輩保育士などに早めに相談するようにしてください。

保育士を辞めたい方が保育園を退職するまでの流れ

スムーズに退職するために、退職するまでの流れをご紹介いたします。

退職時期・退職理由を考える

まず最初に、いつ退職をするかと、退職理由を考えましょう

退職時期は先ほども記述いたしましたが、クラス担任を担っている場合は辞める時期に関して配慮してあげる方が良いです。保育園のためだけではなく、子どもたちや保護者にとって一番迷惑がかかりにくい受け入れやすい「年度末」を選択することで、退職する側も退職しやすくなります。というのも、中途半端な時期にクラス担任が変わることで子どもたちは戸惑ってしまいますし、保護者からは不信感を持たれる可能性もあるためです。今後も継続して通い続ける子どもたちのことを考えると一番無難な退職時期かと思います。

また年度途中で退職を考える場合は、運動会や発表会など「人手が必要なイベント後」も退職しやすい時期と言えます

できるだけ退職する時期は、保育園・子ども・保護者にとって「区切り」の時期を選ぶことがおすすめです。子どもたちとしっかりお別れ出来るように、また保護者・同僚に対してお礼を伝えられるような期間を設けられると非常に良いでしょう。

しかし本当に辛い場合や、すでに体調や心に不調をきたしている場合、もしくはきたす可能性が高いという場合は今すぐに退職をするようにしてください。

そして退職時期を決めたら、退職理由を考える必要があります。

退職理由は「人間関係が上手くいってなくて」など、本当のことを言う必要はありません。言うことが悪いことではありませんが、退職までの期間で人間関係がさらに悪化する可能性があります。できるだけ円満退職をするためには、なるべく前向きな、相手を批判しない理由を考えるようにしましょう。

また、退職の旨を伝えると必ずと言っていいほど引き止められるかと思いますが、引き止められにくい理由を考えておけると良いでしょう。

例えば、「親の介護で実家へ戻らないといけない」もしくは「新しく挑戦したい、勉強してみたいことができた」「体力的に辛いので、一度離れたい」「体調が良くないので身体を健康にしたい」などがよく使われる理由として多いです。ぜひ聞いていて受け入れやすく、前向きな(批判していない)理由を考えましょう。

また有給が残っているという方は早めに有給の使い方について計画を練るようにしましょう。保育士は休暇が取りにくい職業であるため、有給休暇が数日残ったままで退職となるケースが多いです。辞めることを決断をした場合は、少しずつ有給を使い始めて消化していくことをおすすめします。

また退職の旨を上司に伝える上で有休消化についても話し合いをしておくことが大切です。せっかくの有給ですので、忘れずにぜひ計画的に使用しましょう。

退職の意向を伝える

退職の意向をまず直属の上司である主任保育士に伝えることからスタートします。その後に園長に伝えるという流れが一般的です。もちろん保育園によって園長先生と普段からよくコミュニケーションをとっているなど距離が近い場合は、一番最初に園長先生に話をしても問題ありません。

ここで注意しておきたいのが、いきなり退職届を提出するのではなく、まずは口頭で意向を伝えるということです。退職届を急に提出することはあまりにも唐突過ぎて無作法に感じられてしまいます。

そのため口頭で伝えて退職についての話を行えた後に、退職届を提出するようにしましょう。また有給消化の計画についても忘れがちなので、ここでしっかりと伝えておくことをおすすめします。

退職が正式に決定したら、同僚や子ども、保護者へ伝える

退職が正式に決定し、園長先生などといつから退職についての情報を開示するのかを決めましょう。もし話し合いをする時間がない場合は、退職が正式に決定した段階で同僚などに伝えるようにしてください。よく上司から職員全体に伝えるケースが多いですが、お世話になった先輩や同僚には自分から直接伝えるようにし、併せて感謝の気持ちも伝えられると良いでしょう。なお、退職の旨を保護者・子どもたちへ伝えるかは園の方針に従います。

伝える方法として多いのは、子どもには一同に集まる会で伝える、保護者には保護者会やイベントの際に口頭で伝え、再度、今度はクラス便りなどの連絡シートなどで書面でお伝えするという方法です。

業務の引き継ぎ

退職する際は、今受け持っている業務を誰かに引き継ぐ必要があります。そのため後任の人事が決まったら、後回しせずに順次引き継ぎを行っていくことをおすすめします。引継ぎには基本的には1ヶ月程度かかると見込み、計画性を持って引き継ぎ作業を行いましょう。

また、前もって引き継ぎ用の資料を作っておくと便利ですので、退職を決めたら取り掛かっておくことをおすすめします。

特にクラス担任を受け持っている場合は、子どもについての日常的な部分もですが、家庭状況など自分が今まで接してくる中で保護者も含めて気付いたり分かったこと、心に留めて接した方が良いことなども引き継ぎとして行えるとベストです。

保険証や社員証などの支給されたものを返却

保育園側から就職時に支給されたものを返却します。返却する必要のあるもの、無いものは保育園側に確認をとりながら、抜け漏れがないようにしましょう。

特に下記に記載したものは返却が基本的に必要とされるものです。

・健康保険被保険証
・社員証やセキュリティーカード
・業務マニュアルや個人情報の資料
・ロッカーの鍵

退職書類の受け取り

退職する際はにさまざまな手続きが必要となります。再就職の際に必要な書類も受け取ることとなりますので、なくさないように・捨てないように気をつけましょう。また、退職後に自宅に送付されるものもあります。

以下の書類は再就職先、もしくは市町村などへの提出が必要となる重要な書類です。

・雇用保険被保険証
・源泉徴収票
・離職票
・健康保険資格喪失証明書

手元にあるか、自宅に郵送されるのか、なども含めてしっかりと確認するようにしましょう。

整理整頓と退職のご挨拶

退職日に荷物が片付いていなかったということのないように。

退職前日までに私物が持ち帰れて、綺麗になっている状況となるように、少しずつ計画的に整理整頓を行ってください。

退職日・最終出勤日当日は、通常通り業務を遂行したあと、終業時には一緒に働いた職員全員に対して「退職の挨拶」を行うことができると良いでしょう。個包装のお菓子などがあると挨拶がより一層しやすくなります。しっかりと感謝の気持を伝えることで、気持ちよく退職することができます。

退職

これでついに退職となります。転職先が決まっている場合は、新天地にて新たなステップを踏み出しましょう!これから転職活動を実施する場合は、自分に合った職場をしっかりと探してみてください。転職エージェントなどを上手く活用することで、転職を有利に進めることができます

もし退職を申し出ても辞めさせてもらえなかったり、無理矢理引き留められたりなどで退職に話が進まず困った際は「退職代行サービス」の活用を検討するのも良いでしょう。

出社をせずに退職することができますので、もし心身ともに仕事場に出向くことさえ怖いという際もぜひ利用してみてくださいね。

「保育士を辞めたい」と思うきっかけ・理由7選

保育士を辞めたいと考えている方の中で、「これを理由に辞めようと決断しても良いのかな」「自分だけの悩みではないかな?」と考え込んでしまっている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

悩みは人それぞれですので、辞めたくなる理由も人それぞれあって良いものですが、自分だけが逃げているのは嫌だと思うこともあるでしょう。

そこで、よくある保育士を辞めたいと思うきっかけと理由についてまとめてみました。自分一人だけではありませんので、決断する際の後押しになれば幸いです。

職場の人間関係が悪い

一般企業でも辞めたい理由として「職場の人間関係が悪い」からというのが一番多いと言われています。特に保育士の働く環境は男性保育士が増えてはきておりますが、現状はまだまだ女性が多く、女性だけの職場であることが多いです。そのため「女性ならではの人間関係」が存在している職場もあります。

子どもの命を預かり、成長を見守る保育士のお仕事は非常に保育士同士のコミュニケーションが大切であり必要不可欠です。しかし人間関係が上手くいっていないと仕事を円滑に進めることが難しく、保育活動を正常に行うだけでもとても大変です。

また子どもの前では辛い表情などは見せずに、笑顔を絶やさず、そして見守り保育を実施し続けなければなりません。その結果、精神的にとても強くストレスを強く感じる原因となり、退職を考える要因となる方が非常に多いです。

また人間関係が要因の場合は心に非常に強いダメージを受けていることも多く、身体の不調となってでてきている場合もあります。そのような場合は我慢や周りのことを考えすぎずに、早急に退職を考えるようにしましょう。

子どもの相手がしんどい・大変・言うことを聞いてくれない

保育士だからこそ、子どもの成長を見守り保育を行うことが一番のお仕事となります。とても可愛い子どもですが、育つ環境は人それぞれですし、個性も一人ひとり全く違うため、言うことを聞いてくれなかったり、無理難題を要求してきたりなどもあります。

子どもが相手なので自分の感情を抑えながら、子どもに分かってもらえるように伝えたり、叱ったりなどを繰り返し行いますが、どうしても理解してくれないという場合もあるでしょう。

そのような場合に子どもが嫌ではないけれども、子どもと接することが自分には向いていないと考えるようになってしまい、退職を考えるようになるというケースが度々あります。

保護者の対応が辛い

子どもを相手にするお仕事だからこそ、その子どもの保護者への対応も必要不可欠です。保護者対応は子どもたちの対応以上に、様々なことで神経を使います。

特に最初は信頼関係を保護者と保育士との間で築かなければならないため、自分から声をかけながら名前や特徴などをしっかり覚えていく必要があります。

また、信頼関係を築くことができれば安心できると思われる方もいますが、そんなことはありません。ちょっとした言い方や対応方法などで納得できないことや、理解しにくいことがあると、保護者は、保育士に対しての対応が急に変わることがあります。築いた信頼も一瞬で崩れ去ってしまうのです。そのため日々の子どもとの接し方と同じく、保護者への伝え方や態度にも気を配る必要があります。

またモンスターペアレンツとも言われることがありますが、そのような保護者は理不尽な要求やクレームなどをつけてくることもあります。保育園のルールを無視してしまう行為です。このような対応を残業などをしながら行うことで、精神的に心が疲れてしまうということがあります。

保護者との付き合いは保育士を続ける限りどうしても続いてしまうため、保育士として子どもと関わりたいけど、保護者対応が嫌で退職を考えるというケースも少なくありません。

事務作業が多い

保育士のお仕事内容は多岐にわたります。子どもたちの保育はもちろんですが、連絡帳や保育日誌・お便りの作成指導案作成などの「事務・書類作成」、イベントの準備、そして保護者対応などさまざまです。

そのなかでも保育士は想像以上に事務作業がとても多いことが特徴です。保育の仕事以外でのデスクワーク、書き仕事が多く、またどれもが子どもがいるときでは仕事が捗りにくい仕事です。

子どもの人数分、連絡帳や日誌などに記載をしていく必要があるため、業務量として多く、体力的にも精神的にもストレスに感じるという方もいらっしゃいます。

持ち帰り仕事や残業が多い

基本的に保育士さんは日中子どもの相手をしているため、昼寝の時間などの合間をぬってどうにか事務作業や書類・制作作業などの時間を確保する必要があります。しかし当然十分な休憩時間も少ないというのが保育現場の現状であり、子どもが昼寝から起きてしまったり、何かトラブルが起きたりしてしまえばまたすぐに保育の仕事を行う必要があります。

勤務時間内にできる仕事の量は限られています。書類仕事やイベントの準備などの終わらなかった仕事の多くを深夜まで残業したり、それでも終わらなければ持ち帰って仕事を行ったり、休日に出勤をすることで業務をこなしたりしている施設がまだあるのが現状です。

サービス残業のことも多いので、頑張ってタスクをこなしたとしても、その分がお給料に反映されることはないため、虚無感を感じる人も多いでしょう。

仕事に追われながら、サービス残業や自宅に持ち帰ってまで仕事をすることで、身体も心もともに疲弊してしまい、辞めたいと考える人も少なくありません。

給料が低い

お給料は働く施設によって金額が多少なりとも違います。少ないお給料の施設では、どれだけ業務を抱えて残業を行ったとしても、残念ながら20万円前後という低いお給料という施設もあります。

保育士という仕事は、とてもやりがいのある仕事です。しかし、頑張りに見合っていないお給料であると年々、モチベーションを保つのは難しく感じてきます。給与に不満を感じるようになり、「辞めたい」「転職をした方が良いのではないか」と考える人は多くいます。

近年保育士の重要性が高まってきており、自治体などが動きはじめたことによって、少しずつお給料や働き方に対する改革は進みつつあります。すでに改善されている施設も多数ありますが、以前給料が低い保育施設もあるため、そこで働いている保育士さんにとっては退職を考えてしまうのは致し方ないように思います。

保育園の方針が合わない

各保育園ごとに、さまざまな特色を打ちだしていることがほとんどです。

例えば英語や体操などに力を入れている施設や、否定的な言葉を使わないようにし、子どものやりたい力を伸ばすことに力を入れている施設など、独自の保育方針で保育を行う施設があります。

園の方針に賛同している場合は、真摯に保育活動に向き合うことができますが、あまり賛同できていないという場合では、自分の目指す保育とのギャップによって悩むことがあります

特に働いている途中で保育園の方針が変わった場合などは受け入れることに苦労する場合が多いでしょう。その場合は転職を考え、活動を進める方も少なくありません。

退職後の転職相談は誰にするべき?

退職を決めたら転職活動を始めようという方が多いかと思います。転職はもちろん自分一人で行うことができますが、おすすめは転職サービスを利用することです。

保育士もしくは、保育士スキルを求めている求人は現在たくさんあります。自分一人で探すことも可能ですが、たくさんの求人の中から自分にあった希望の職場を見つけることはとても難しいです。

また、一番大きいメリットは、求人情報には載っていない施設の人間関係や雰囲気などを「人材紹介・転職サービス」を利用することで知ることができるという点です。

転職サービスの利用イメージ

転職エージェントのサービスは、登録するだけで、担当コンサルタントがついてくれます。利用する転職サービスによって少しずつ内容は異なりますが、担当コンサルタントが、実際に職場へ足を運び、職場雰囲気や職員の年齢層、人柄などを収集してくれるので、求人票の情報だけでは知ることのできない生の現場情報を紹介してくれます。一緒に施設見学ができるサービスを提供する会社もありますし、気になることを事前に質問しておき聞いてきてもらうといったことも可能です。

現場のリアルな情報を踏まえた上で就職先を考えることができますので、求人票だけで決めるのとは違い安心して決断することができます。

また、働く際に大切な給与や勤務時間、勤務地などの就業条件なども担当のコンサルタントが自分に代わって交渉してくれます。直接自分からでは伝えにくい希望や、難しい交渉などもコンサルタントが行ってくれますのでお願いしやすいです。転職先に妥協したくないという場合にはぜひ利用することをおすすめします。

また保育士以外への「異業種への転職」を考えている場合は、自己応募のみではかなり難易度が高くなりますので、転職の専門家である転職サービスを利用して進めていくことをおすすめします。

あなたの理想に合わせて一緒に仕事を探してくれますし、面接日の日程調整や履歴書の書き方、面接時のアドバイスなどもサポートもしてくれますのでとても心強いです。実際に働いた後も「雇用条件には相違がなかったか」の確認や、就職後の人間関係トラブルなどについてもフォローしてくれますので安心できますね。

まとめ

辞めたいと思っているときは、身体か心か、何かしらのSOSが出されている合図とも言えます。

決断することは勇気がいることだと思いますが、自分のためにも働きやすい職場で働く時間を作れるように、ぜひ周りの人や、保育士専門の転職エージェントに一度相談してみてくださいね。