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保育士の平均年齢は?資格取得に年齢制限はある?

保育士の平均年齢は?資格取得に年齢制限はある?

年齢を重ねてから保育士を目指したい。と考える方は年々増えてきています。しかし、「今から保育士資格を取得できるのか?」「保育士として働くことができるのか…若い人しか働いていないのではないか?」などと、不安を感じて一歩を踏み出せない方も多いのではないでしょうか。この記事では保育士資格取得が今からでも遅くないのか、など保育士の様々な「年齢」に関するテーマについてご紹介します。

保育士の平均年齢はいくつくらい?

保育士の平均年齢は、男性が31.9歳、女性が37.0歳、全体で36.7歳となっています。

出典:厚生労働省「保育士の現状と主な取組

また東京都での保育士登録者を対象に行った調査の結果を見てみると、半数以上が30代以下であるものの、50代や60代までの各年代の方が登録されており、各年代に幅広く分布されていることが確認できます。

出典:東京都福祉保健局「東京都保育士実態調査

保育士の平均年齢が低い理由

保育士は、子どもの抱っこやおんぶなど、体力面もかなり必要になってきます。30~40代を超えて、正社員・フルタイムで働き続けるには体力的に厳しいと考える方も多いようです。

また保育士の現場はまだ女性がほぼ占めている状態です。結婚や出産などのタイミングで退職を選択する方が多いため、40代以降の保育士の割合が少ないようです。育児などが終わった後に復帰を考える場合は正社員ではなく、派遣やアルバイトなどで復帰させる方も多くなっています。

保育士は「小学校に入学する前までの子どもを、保護者の代わりにお世話・保育する」ことが一番大きな業務です。そのため、エネルギーに溢れている子どもと日々関わり勤務する上で、体力と安全を守るための集中力は、いくつになっても求められる必要不可欠なスキルといえます。

保育士として働くのに年齢制限はある?定年はある?

保育士の資格そのものに対しての年齢制限はありません。しかし保育園で働く場合は、定年が存在しており、公立か私立で年齢は異なります。

公立保育園は公務員の扱いとなるため、公務員が定年60歳、再雇用の場合が65歳で働くことが可能です。私立保育園の場合は、保育園の経営者が定年を決めるため保育園によって定年の差がでてきますが、最近は公立保育園と同じ年齢設定としている施設が多いようです。

保育士が採用されやすい年齢は?いくつくらいまで?

保育士の求人情報には年齢制限が明記されていることはほとんどありません。しかし、実際は、正規職員保育士として採用されやすいとされる年齢層があります。

公立保育園の場合は、正規職員枠は30歳以下(25歳以下の職場もあるようです)と年齢制限が設けられている場合があります。

また私立保育園の場合はポジションによって異なりますが以下の通りです。

採用されやすい年代 ポジション
20〜30代 クラス担任など、一般正規職員
40代〜 主任や園長など、役職付き正規職員
年齢不問 保育補助など、 非正規職員(派遣・パートなど)

これだけをみると30代以降、40・50代〜保育士として働くことは厳しいと思われると思いますが、働き方を正社員ではなく派遣社員雇用やパートなど切り替えると非常に年齢層は幅広くなります。特に派遣社員は40代以降になっても活躍できるチャンスは多いです。近年、保育園の人手は足りてない傾向にあるので、働く場所がないということはないでしょう。

また保育士資格は、ベビーシッターやチャイルドマインダーといったお仕事にも活用することができます。グランドシッターといった60歳以上の方向けのお仕事もあるなど、年齢に関係なく需要のある資格でありお仕事です。

保育士資格の取得に年齢制限はある?

保育士資格の取得は大きく分けて2通りの手段があります。

① 保育士試験に合格
② 保育士養成施設(短大・専門・四大)を卒業

どちらの手段であっても、受験資格の中に年齢制限は設けられていません。年齢は関係なく、自分のライフスタイルにあった手段で保育士資格の取得を目指すことができます。

保育士試験に合格

保育士試験を受けるには、以下のような受験資格が必要となります。

・大学を卒業した方
・大学に1年以上在学して年度中に62単位以上の修得見込みを学校長に認められている方
・専門学校・短期大学を卒業した方
・専門学校・短期大学の最終学年に在学していて卒業見込みを学校長に認められている方
・高校卒業後、定められた児童福祉施設で2年以上、2880時間以上の実務経験を積んだ方
・中学卒業後、定められた児童福祉施設で5年以上、7200時間以上勤務した方
・平成3年(1991年)3月31日以前に高等学校を卒業した方

出典:全国保育士養成協議会

さらに詳しく受験資格について調べたい方は全国保育士養成協議会で確認してみてくださいね。

受験資格がある方であればどなたでも保育士試験を受ける権利がありますので、主婦の方でも働きながらの方でも、保育士試験に自分のペースで取り組むことができます。勉強方法も独学はもちろん、通信講座や通学講座などもありますので自分にあったものを選んで取り組むことが可能です。

保育士養成施設(短大・専門・四大)を卒業

厚生労働省が定めた保育士養成施設に入学し、卒業と同時に資格を取得する方法です。
時間に余裕がある方は学校に通うことを選択するのもお勧めです。卒業と同時に資格を取得できるのは大きなメリットです。

年齢制限がない資格ですので、自分にあった方法で資格取得を目指してくださいね。

まとめ

保育士は幅広い年齢層の方が活躍できるお仕事です。若年層の方々が活躍できるお仕事に一見思われがちですが、40代以降の方で未経験であっても保育士を目指すことが遅いということはありません。

保育士資格を取得したあとの働き方もたくさんあり、未経験OKの保育園は近年非常に増えています。また、保育士さんが長く働きやすい環境となるように、行政や自治体も制度改正・待遇改善などに取り組んでいる状況です。

年齢問わず保育士として活躍できるので、まずは求人情報を確認してみて、気になった求人に応募してみましょう!